2007年10月24日、BNR34の生産中止から5年の歳月を経て東京モーターショーにて発表。ネーミングからはスカイラインが取れて 『NISSAN GT-R』 となった。
480馬力、60.0kgmのトルクを持つ3.8L V6ツインターボエンジン。F1のテクノロジーを採用したデュアルクラッチ・トランスミッション。世界初の独立型トランスアクスル。これらを高次元で新開発プレミアム・ミッドシップパッケージに組み込み、0→100km/hの加速が3.6秒、また100km/hからの制動距離が36.9m、時速300km/hで走っていても助手席の人と会話ができる安定性・静粛性を実現した。しかも、理論上は時速200km/hまではクリーンな排気ガスを出すという環境性能も次世代のスーパーカーと呼ぶにふさわしい点だろう。
明らかに第2世代GT-Rのスポーツカーとしての域を超え、スーパーカーとして相応しいスペックを身に着けての登場となった。そしてそれは、世界のスーパーカーの常識をも打ち破ることとなった。
『マルチパフォーマンススーパーカー』 この言葉の意味するところは、日産自動車カルロスゴーン社長が、GT-Rの発表プレゼンでも発言した 『Anyone、Anywere、Anytime(だれでも・どこでも・いつでも)』 を表す言葉でもある。
今までのスーパーカーとは、重いクラッチ、クセのある挙動、そして高価な車両価格、雪の日はガレージにしまっている。ほんの一部の者しか、また一定の条件下でしかそれを所有することや運転することを許してこなかったのがスーパーカーであった。
NISSAN GT-Rはそれらをすべて打ち破った。ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニ…世界の名立たるスーパーカーに決して引けを取らないスペックを持ちつつ、雨の日でも雪の日でも、灼熱のアリゾナでも安心して走れる走破性を持ちつつ、777万円というスーパーカーとしては破格値を叩き出した。777万円…決して安くは無いが、ポルシェ911GT3の1598万円、フェラーリF430の2173.5万円が夢のスーパーカーであるとするならば、NISSAN GT-Rは決して手の届かない車でないことがわかる。
このNISSAN GT-Rは発売前にもかかわらず、先行予約の受付開始以来2ヶ月足らずで月販目標200台の11倍を超える2282台に達した(2007年11月15日発表)。
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